革新的再生医療技術の米国スタートアップ企業が柏の葉に進出
再生医療分野で革新的な技術を持つ米国企業Cellares Corporation(セラレス・コーポレーション)が、アジア初となる開発製造拠点を柏市の柏の葉地区に設置することが決定しました。
日本法人「セラレス・ジャパン株式会社」として2027年の開業を予定しています。
革新的な「完全自動化」技術
セラレス社の最大の特徴は、再生医療等製品の製造工程を完全自動化する技術にあります。
同社独自の「Cell Shuttle(セル シャトル)」システムにより、従来の製造方法と比べて大幅な時間短縮とコスト削減を実現しています。同規模の従来型施設の10倍の生産能力を持つとされています。
この技術により、がんなどの難治性疾患に対する「オーダーメイド医療」の発展が期待され、患者一人ひとりに最適化された治療を迅速に提供できるようになります。
柏の葉地区の強みを活かした誘致
柏の葉地区には国立がん研究センターをはじめとする国内有数の研究機関や先進企業が集積しており、公民学連携によるイノベーション・エコシステムが形成されています。
太田和美市長は「先進的な技術を持つ企業が、アジア初の拠点として柏の葉地区に進出したことは、ライフサイエンス拠点化に向けたまちづくりを更に加速させるもの」とコメントしています。
市としても都市計画の柔軟な見直しや企業立地支援策の新設など、積極的な誘致活動を展開してきた成果だと評価しています。
施設概要と経済効果
柏の葉ファシリティ(予定)
- 所在地:柏の葉6丁目6-1他
- 建物規模:4階建て、延べ床面積約16,000㎡
- 事業内容:再生医療等製品の受託開発製造
- 従業員数:段階的拡張後約400名
Cellares Corporation概要
- 本社:米国カルフォルニア州サウス・サンフランシスコ
- 設立:2019年
- 従業員数:約280名
- 調達額:約355億円(約3.55億ドル)
今後の展望
市では今回の誘致成功を踏まえ、さらなる次世代スタートアップ企業の立地促進や、企業間のネットワーク構築支援を通じて、技術と人材の集積を進める方針です。
イノベーションによる社会課題・地域課題の解決を目指し、柏の葉地区を世界レベルのライフサイエンス拠点として発展させていく構想です。
バイオテクノロジー分野における柏市の存在感は今後ますます高まりそうで、地域経済への波及効果も大いに期待されます。
アクセス 柏の葉ファシリティ(予定)
